史上初!全国高校生合宿-MIRAGE nextが開催されました!
2025年10月09日
プロジェクト概要
2025年8月3日~6日にかけて長崎に全国の高校生(部中学)を集めて実施されている
合宿型共創リーダーシップ育成プログラム通称''全国高校生合宿 MIRAGE next''が初開催されました。
「未来と現実をつなぐ」をテーマとして「MIRAI(未来)」と「BRIDGE
(橋)」をかけ合わせた名前を冠するのがMIRA-GEです。特徴は、中学生から社
会人までがフラットに同じテーブルで膝を突き合わせて、実現したい社会を中心にテーマに議論する「多世代交流」点にあり、すでに全国の高校生を対象に実践がされてきました。
今回出島メッセ長崎を舞台に行われているこのMIRAGE nextには、北は札幌北等
学校から南は那覇国際高等学校まで、25都道府県30校、総勢64名の生徒と29名
の先生方が参加しました。

プログラム初日
プログラムの初日は、まず個人の目標設定から始まりました。
目標を具体的に実行していく物に落とし込むべく、「言う、受け入れる、聴く、編む、集める」の中から2つと、自由に設定できる1つを合わせた3つの動詞を決め、班内で共有します。この「成長支援班」が4日にわたって都度集まり、評価と振り返りを行うことで、成長のサイクルを回す仕組みになっています。
この目標設定で特に印象的だったのは、半数以上の生徒が「磨く」「視る」「つくる」といったオリジナルの動詞を自ら設定していた点です。生徒の皆さんが強い意志と意図を持ってこのプログラムに参加していることが伺えました。
初日は緊張も見られましたが、初日夜の教員によるプレゼンテーションと生徒を
交えた議論が行われたことをきっかけに議論が活発になりました。

プログラム2日目
2日目は「地域」「平和」をテーマにしたMIRA-GEセッションを経て、生徒たちはみるみるうちに活発に議論を交わすようになっていきました。
そこでは「地域」を定義し、あるべき姿と取り組むべき課題について議論をしました。テーマは次第に「平和学習」に定まり、生まれ育つ地域によってその内容、受け取りが異なること、平和そのものを考えることがとても難しく、私たちは平和でない時を学ぶことで平和を考えることが可能になるのではないかということなど、先生、生徒、社会の枠を超えて議論をしました。
また、この日は長崎県立大学理事・坂口克彦さんによるリーダーシップについての講演がありました。
ユニ・チャームやエイチ・アイ・エス、ハウステンボスでの人事、代表取締役、執行役員などのご経験を踏まえ、坂口さんは「内発的動機付けによって納得して仕事に取り組めることの大切さ」をお話しされていました。そして、「リーダーシップとは、内発的動機付けをすることであり、相手に納得してもらうことである」と定義されました。もちろん、相手を納得させるためには、まず自分が納得している必要があります。
また、「やらされ感」のある仕事で失敗しても、そこからは誰も学ばない、という言葉も強く胸に残りました。生徒たちにも深く刺さったようで講演後、生徒たちからは質問が途切れることがありませんでした。
プログラム3日目
2日目に「平和を定義する」という抽象的なテーマに懸命に取り組んだ生徒たちは、3日目に長崎原爆資料館と平和公園を訪れフィールドワークを行いました。そこで展示されている現物、証言者の映像、そして当時の写真を目にしたとき、生徒たちの心にはこれまでの議論とは異なる、手触り感のある感情や想いが生まれていく様子が見られたように思います。
長崎や広島から参加している生徒もいれば、初めて資料館に足を踏みれる生徒も少なくありませんでした。原爆がもたらした圧倒的な影響と々の苦しみを前にして、彼らの中では「平和とは何か」という問いが、答えがまとまるどころか、むしろ一人ひとりの心の中でより深く、より切実なものへと変化していったように感じます。
フィールドワーク後には、支援企業の方々を交えて「社会」をテーマにしたMIRA-GEセッションがわれました。多世代がフラットな場で、自分たちが実現したい社会の姿や、そのためにどう行動すべきかを議論する場です。
さまざまなフィールドの第線で活躍し実践をしている企業の方から、直接自ら構想する社会とそれに向けた課題を伝え、そしてフィードバックを受けるというよりも、議論を交わす。そういった場で生徒たちが自分たちの思考の枠を外して発想し、物事を掛け合わせて考えていく様がとても力強かったです。
3日目夜には「しごとーく」と題し、企業の方と生徒が交流するセッションが全
部で3セットわれました(1回が30分弱で生徒約3~10名と企業の方1名がグル
ープで話す形式)。
示されたテーマを軸に、働くことへの想いや失敗談を聞きながら、生徒たちはこ
れまで以上に深く「働く」とは何かを思考していました。労働と仕事の違いとい
うお話は私も聞いていて印象的でしたが、多くの徒が振り返りでも学びとして
挙げていました。普段接することのできない多種多様なと話すことで、自身の将来やキャリアに対する視野を広げることができたと思います。
プログラム4日目

最終日には、4日間の学びや今後の挑戦を言語化するセッションが設けられました。企業の方々や先生方から、さらなる成長を促すコメントや熱い応援メッセージが寄せられ、生徒たちは自分の気づきや学びをより深く、強固なものにしていきました。
プログラムの最後は、参加者全員がそれぞれの目標を宣言して締めくくられました。単なる感想発表ではなく、未来に向けて「自分はどうありたいか」を明確に言語化する、力強い場となりました。