一般社団法人 エッジソン・マネジメント協会

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理系の若者の就労観を変え、日本の未来を変えていく

2024年05月11日

「しごとーく」とは

「しごとーく」は一般社団法人エッジソン・マネジメント協会が企画する就活学年前の理系学生にエンジニアの働く魅力を知ってもらうイベントです。

「しごとーく」の最大の特徴は、次世代を担う若者にエンジニアの働く魅力を伝えることを目的に掲げて、本来なら採用競合である企業が互いに手を取り合い共創する点です。

本イベントでは、各社若手中堅層の社員が仕事内容ややりがいを「生き様プレゼン」として発表します。そして、参加者とのインタラクティブな対話が行える座談会・パネルディスカッションを実施し、学生ひとりひとりの「就労観」「仕事観」を考え直す機会を創出し、将来の進路選択に活かせる材料(ロールモデル)を提供しています。

従来のキャリア支援イベントとは異なり、「個々人のキャリアや仕事の魅力が伝わる」ことを最優先としています。

これまで、関東・関西のあらゆる大学生と企業が繋がるイベントを開催したり、熊本大学・函館高専などで試行的な「しごとーく」を提供してきました。

このイベントは、単なる会社の説明や情報提供ではなく、「なぜこの会社を選んだのか?」という社会人の生の声を聞ける機会として、参加者や教員から非常に高い満足度を得ました。また、学生のみならず学校や企業からも「再度開催してほしい」という要望が寄せられました。

社員の方にも好影響があり、自らのキャリアの棚卸しを行うことで自分自身の仕事の意味を再認識する場にもなっています。

ロールモデルとなりうる社会人との出会いから学生の未来を拓く~高専の課題と、可能性~

国立高等専門学校(高専)は、「チャレンジ精神」を高専スピリットとして掲げ、さらなる挑戦、実践、創造の「力」を活かし、幅広く社会の発展に貢献することを目指しています。

現在、高専は、毎年ほぼ100%の進学・就職率が報告されており、これは、学生が5年間をかけて自分の興味や志向を探り、実践的な学びを通じて将来の進路を見つけやすい環境が整っていることを示しています。しかしながら、ロールモデルとなりうる社会人と接する機会は少なく、専門として学んでいる学問を仕事に繋げてイメージすることが難しいという課題がありました。

一方で、製造業は、日本の成長を牽引してきた業界でありながらも、学生の志向性の変化やコロナ禍の影響で対面での情報提供機会が減少したこと等により、技術者不足という業界全体の課題が生じています。

これらの課題を解決するために、業界をリードする3社(株式会社日立製作所・パナソニック オペレーショナルエクセレンス株式会社・川崎重工業株式会社)と一般社団法人エッジソン・マネジメント協会が共に手をとり、「高専学生の自己実現の支援・次世代を担う若者の育成のために、ロールモデルとの出会いを創る」「日本の発展を支えるモノづくりの面白さを伝え、業界課題を解決する」活動として、「しごとーく」を開催しています。

今年の「しごとーく」の展望_キックオフの内容

今回のキックオフでは、高専生版「しごとーく」の最大の理解者であり重要なパートナーである入江先生をお迎えしました。これからは入江先生とタッグを組み、前回の函館高専に続いて、他の高専にも、「しごとーく」を広げていく予定です。

キックオフの場では、参加企業が「しごとーく」の意義を再確認するとともに、「2024年、どの方向性に『しごとーく』を広げていくか」をテーマに、この活動への意気込みや学生への想いを語りました。まさに「キックオフ」という言葉通り、「しごとーく」の拡大に向けて視座視界を擦り合わせるとても貴重な時間となりました。

「しごとーく」は、将来的には理系の初期教育にも取り組むことを目指しています。その第一歩として今年は、高専や大学といった教育機関との連携を進めるなど、来年移行は規模を拡大して、開拓していきたいと思います。

【イベント告知】
2024年9月17日(火)にUni KOSENとの共催の「しごとーく」が開催決定です!
詳細は決定次第、順次告知いたします。

各参画企業からの意気込み

◼︎ 川崎重工株式会社 渡邉 裕介氏

現在、学生にものづくりの魅力を十分に伝えられていないと感じています。

私たちの普段の当たり前の生活がどのように作られているのか、その背後にある技術者たちの思いやこだわりが伝わっていないなと。

この現状を変えるために、進路選択の前に、学生に対してものづくりの魅力をしっかりと伝えていく必要があります。技術者の情熱や工夫を知ることで、学生たちの選択肢を増やし、将来の可能性を広げていきたいと考えています。

ぜひ、「しごとーく」を通じて、社会や仕事を知るきっかけに出会って欲しいですね。
企業に入ることが目的ではなく、皆さんが「自分が何をしたいか?」それが何より重要だと思ってます。ぜひ文化を作るくらいの仕事を一緒にしていきましょう。

◼︎ 日立製作所 若月 本有氏

「日本のものづくり技術」は、日本の経済を支えてきた重要な要素です。
現在、グローバルでデジタル技術が発展する中で、世界の潮流に遅れをとることなく、改めて、ものづくり技術を基盤とした技術立国・日本をめざして、みなまさとともに盛り上げていきたいと思っています。この「ものづくり技術」の基盤を担うのは、高専のみなさまになります。
その為にも、我々の仕事がどれだけ面白く、やりがいのあるものかを学生たちに伝えたいです。
そして、日本企業にはこんなにも社会を良くしたい、学生と一緒に良い国にして行きたいと熱い思いを持っている社会人がいることを伝えたいです。
その上で、学生の皆さんには「こんな社会にしたい、こんな日本にしたい」という目的を基にモチベーションになるきっかけを作っていけたらと思います。

そして、学生の皆さんには「意志を持って欲しい」と思っています。
自分の人生を他者に左右されず、自らの憧れや想いを元に、意志を強く持って人生を歩んで欲しいと思っています。

この施策はまだ始まったばかりであり、小さな一歩ではありますが、同じような情熱を持った人たちと共に、この共感の輪を広げることで、高専学生が社会に出て大きな翼を広げて活躍できる環境やカルチャーを作っていきたいと思っています。

◼︎ パナソニック オペレーショナルエクセレンス株式会社 坂本 崇

私は仙台高専(旧:宮城高専)の専攻科を卒業し、エンジニアとして松下電器(現:パナソニックグループ)に入社しました。
そのため、高専や高専生に対する想いは誰よりも強く、恩返しをしたいという気持ちを持っています。

高専出身者は、同じ高専という共通点で結束力を持てることが大きな強みであると私は考えています。そんな可能性に満ちている高専生ですが、「働くこと」や「キャリア形成」について知る機会が乏しいことに勿体無さも感じております。
だからこそ、高専生の皆さんが新たな機会や可能性に出会うきっかけを作りたいという想いを強く持っています。

また、私が在籍している人事部門には、元エンジニアや高専出身者ががほとんどいないため、私のキャリアは非常にユニークです。現場でモノづくりをしていたこともあり、メーカーで働くことのリアルや社内でのキャリア形成について高専の皆様にお話しできるのではないかと考えています。

この取り組みへの積極的な関与を通じて、高専出身者が活躍できる環境を築いていきます。

総括

2022年に株式会社リンクアンドモチベーションが設立した一般社団法人エッジソン・マネジメント協会は、高い志を持ち、自ら新たな目的・志に尖ることのできる人材(エッジソン)を、1社単独ではなく、企業やセクターを越えて、産官学連携で育成・輩出することを目的に活動しています。

機械・電気は、日本を代表するモノづくりの心臓部分であり、その維持・発展こそが日本の発展に向けた一丁目一番地の取り組みとなると考えています。

今回の取り組みのように、産官学を越えて、若者の育成に情熱を持つ方との連携を増やし、今後も日本全国を対象に、エッジソンの育成・輩出に注力していきます。

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